2026年9月28日から10月2日まで、海外販路開拓のためシンガポールへ出張してきました。
今回の目的は、現地で開催された展示会への出展、食品関係者・バイヤーの皆さまとの商談、すでに博水の商品を使っていただいている飲食店への訪問、そして現地量販店の視察です。
博水ではこれまでも海外への輸出に取り組んできましたが、実際に現地へ足を運び、商品を見て、食べていただきながら直接お話しすることで、オンラインや資料だけでは分からない多くの気づきがありました。
シンガポールの展示会で博水の商品を紹介
今回の出張では、現地で開催された食品展示会に出展し、博水の商品をご紹介しました。
展示したのは、生すり身、ギョロッケ、漁師天ミックス、なんこつ天などです。
ブースでは、商品を並べるだけではなく、実際にその場で調理し、試食していただきました。
ギョロッケや練り製品は冷凍の状態から揚げ、できるだけ揚げたての状態で提供しました。
また、生すり身についても、実際に成形して調理することで、すり身そのものの食感や使い方を分かりやすくお伝えしました。
すり身の使い方を、試食と画像で具体的に提案
今回の展示会では、居酒屋や日本食レストランなどを経営されている日本人の方が多く来場されました。
そのため、生すり身については単に商品そのものをご紹介するだけでなく、実際にどのようなメニューに使えるのかをイメージしていただけるよう、試食と画像を使いながら説明しました。
すり身の魅力のひとつは、使い方の自由度が高いことです。
揚げる、蒸す、焼く、茹でるなど、さまざまな加熱調理ができるほか、混ぜる具材や素材、形、使い方によって仕上がりを大きく変えることができます。
メインの食材として使うこともあれば、他の食材をまとめるつなぎとして使うこともできます。
さらに、合わせるソースや調味料によって、和食だけでなく洋食や中華など、幅広いメニューへの展開が可能です。
決まった食べ方に限定されず、料理人のアイデアや店舗のメニューに合わせて自由にアレンジできることが、すり身の大きな特徴だと考えています。
今回の展示会でも、試食とメニュー例の画像を使いながら、こうしたすり身の幅広い使い方をご紹介しました。
現地で直接話すからこそ分かること
展示会では、商品の味だけでなく、保存方法、最低発注数量、調理方法、用途、原材料など、さまざまな質問をいただきました。
また、こちらからも「普段すり身を使うことがあるか」「どのようなメニューへの使用を想定しているか」などを伺いながら、現地での使い方を一緒に考えることができました。
実際に商品を食べていただき、その場で反応を見ながら説明できることは、海外営業においてとても大切だと感じます。
日本では当たり前だと思っている商品の特徴が海外では強みになることもあれば、日本で使っている説明だけでは十分に伝わらないこともあります。
現地で直接コミュニケーションを取ることで、商品の伝え方や提案方法について多くのヒントを得ることができました。
すでに博水の商品を使っていただいている飲食店も訪問
今回の出張では、展示会や商談だけでなく、すでに博水の商品を使っていただいている現地の飲食店にも伺いました。
実際に現地のメニューとして博水の商品が提供されている様子を見ることができたのは、今回の出張の中でも特に嬉しい出来事のひとつでした。
日本から商品を輸出した後、その商品が実際にどのように調理され、どのようなメニューとしてお客様に提供されているのかまで確認できる機会は多くありません。
現地のメニューや料理を見ることで、どのような見せ方や食べ方が受け入れられているのかを知ることができ、今後の商品提案を考えるうえでも非常に参考になりました。
現地の量販店を視察し、シンガポールの食品市場を確認
滞在中は、展示会や商談の合間に、シンガポールの量販店や食品売場も視察しました。
Jason's DeliやCold Storage、DON DON DONKIなどを訪れ、日本食品や冷凍食品、水産加工品などがどのように販売されているのかを実際に確認しました。
海外への輸出を考えるうえでは、商品そのものだけでなく、現地の売場、価格帯、パッケージ、商品の並べ方、日本食品がどのように見せられているのかを確認することも重要です。
実際の売場では、フィッシュボールや魚肉を使った串商品など、すり身を使った商品が身近な惣菜として販売されていました。
すり身そのものはシンガポールでも馴染みのある食材だからこそ、同じような商品を価格だけで競うのではなく、日本でつくる品質や味、原料、製法の違いをどのように伝えるかが重要だと感じました。
日本では当たり前に見ている商品でも、海外では売り方や伝え方が大きく異なります。
実際の売場を見ることで、博水の商品をどのように提案すれば現地のお客様に伝わりやすいのかを考えるヒントになりました。
展示会だけでなく、現地での商談も
今回の出張では、展示会への出展だけでなく、現地企業との商談も行いました。
海外への輸出では、商品そのものだけでなく、物流、冷凍保管、価格、ロット、現地での販売方法など、さまざまな条件を一つずつ確認していく必要があります。
すぐに取引につながるものばかりではありませんが、実際に顔を合わせて会社や商品の考え方を伝えることも、海外で関係を築いていくうえでは大切だと感じています。
今回の商談や展示会でいただいたご縁を、一つずつ今後につなげていきたいと思います。
20年ぶりに現地を訪れて感じた、日本品質の練り製品の可能性
私がシンガポールを訪れたのは、実に20年ぶりくらいでした。
その間、シンガポールの市場については、日本にいながら現地の情報を聞いたり、商談を通じて状況を知ったりすることが中心でした。
現地では、海外で製造された比較的リーズナブルな練り製品がすでに定着しているという話も聞いており、価格面を考えると、日本でつくった練り製品をシンガポールで広げていくのは簡単ではないと感じていました。
しかし今回、実際に現地へ足を運び、飲食店の方や食品関係者の皆さまと直接話をする中で、その印象は少し変わりました。
価格だけではなく、品質や味、原料、製法といった部分に価値を感じてくださる方もいることを実感し、日本品質の練り製品にもシンガポールで可能性があると感じました。
もちろん、現地で定着している商品と同じ土俵で価格だけを競うのではなく、博水ならではの品質やものづくりの背景、そして使い方まで含めて伝えていくことが重要だと考えています。
日本にいながら情報を聞くだけでは分からないことも、実際に現地へ行き、売場を見て、人と話し、商品を食べていただくことで見えてきます。
今回のシンガポール出張は、改めて「現地に行って自分の目で確かめることの大切さ」を感じる機会にもなりました。
福岡の練り製品を、世界へ
博水は2012年から海外輸出に取り組み、これまで海外へ商品を届けてきました。
海外へ商品を販売することは簡単ではありませんが、実際に現地を訪れ、商品を食べてもらい、直接話をするたびに、日本の魚食文化や練り製品にはまだまだ可能性があると感じます。
創業以来受け継いできたものづくりを大切にしながら、食べ方や提案方法は時代や国に合わせて変えていく。
これからも博水は、福岡の魚のおいしさや、すり身・練り製品の可能性を海外へ伝えていきたいと思います。
今回のシンガポール出張でいただいたご縁や学びを、今後の海外展開につなげていきます。


