▶︎ 「魚醤」とは
魚醤とは、一言でいうとお魚から造った醤油です。
正確には、魚類または魚介類と塩を主な原料にした液体調味料です。
魚を塩漬けして発酵させており、大豆を原料とした醤油と違い、コクと甘みのある濃厚な味わいになるのが特徴です。
お料理に塩味とうま味を加える働きがあり、お塩の代わりに魚醤を使用することでいつものお料理がレベルアップします。
福岡ではあまり馴染みがありませんが、世界的にはタイのナンプラーやベトナムのニョクマムが有名で、タイを始めとする東南アジアでは非常に多くの料理に使われます。また国内では、能登の「いしり」や秋田の「しょっつる」等が知られており、最近ではひたの「鮎魚醤」や下関の「うに魚醤」など地域性をアピールした商品もできています。 |
▶︎「えそ」とは
主に南日本の浅い砂地に生息している魚です。
硬い小骨が多いため料理には向かず、一般的に知られる魚ではありません。しかし、すり身にすると歯応えがよく癖のない淡白な味わいで、蒲鉾の原料としては最高級魚として知られており、練り製品に多く使われています。
▶︎ えそ醤(びしお)ができたきっかけ
博水のすべての練り製品は、主に玄界灘から水揚げされたえそを使用し製品化。
すり身になるのは魚肉部分のみのため、今までは鮮魚処理の過程で出るアラ(内臓や骨)は、いらないものとして廃棄していました。
しかし、「食材の無駄をなくしたい」「一番栄養が高いアラを有効活用したい」という思いから生み出されたものが「えそ醤」です。
福岡県リサイクル総合研究事業化センターの支援を受け、博水と福岡県水産海洋技術センターが開発しました。
▶︎ えそ醤の特徴
特徴1
完全天然の無添加調味料
原料はえそのアラと塩だけの天然の旨味調味料です。保存料や香料、その他添加物は一切使用しておりません。専用の樽にえそのアラと塩を入れ、1年以上発行熟成。その後、濾過をし不純物を取り除き手間暇をかけ製品化しています。
大豆醤油とは違い、独特の匂いがあり塩味も強めです。
お使いになるときは、少量を加えるだけで、お料理のコクが増します。
特徴2
豊富な旨味成分
えそ醤にはたくさんのアミノ酸が含まれており、お料理のアミノ酸と混ざり合い、さらに旨味を引き出します。
博水では開発の過程で、世界初の「味を測る」味覚センサーを開発した、味覚研究の専門家・九州大学の都甲教授にご協力いただきました。味覚センサーで、えそ醤・その他の魚醤・一般的な魚醤を比較した結果、えそ醤は醤油よりも旨味成分が多く、口に入れた瞬間の旨味が強いという結果が出ました。
日本各地の魚醤は、原料も異なり独自感がありますが、「えそ醤」の味わいは、日本を代表する魚醤「いしり」の3年物プレミアム品に非常によく似ているという結果がでました。
特徴3
SDGs取組商品
えそ醤は本来捨てるはずのアラの部分を使用した、「もったいない」という心から生まれた商品です。これは持続可能な開発目標(SDGs)の考えにも則っています。
SDGsの17つの目標のうち、「12 つくる責任 つかう責任」「14 海の豊かさを守ろう」という2つの目標への取組として、原料の魚を余すことなく使い魚醤へ製品化しています。
この取組が評価され、2019年10月「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を頂戴しました。廃棄物の発生量の抑制(リデュース)、再利用(リユース)、再生利用(リサイクル)の適切な推進への功績をたたえて循環型社会の形成の推進に資することを目的として、平成18年度に環境省によって設けられた表彰です。
▶︎ えそ醤(びしお)をお試し下さい!
博水の鮮魚を使うというこだわり、アラを捨てるのがもったいない、なんとかしたいという想いからできた、完全無添加の旨味の強い「えそ醤」。
色々なお料理との相性もバッチリで少量で旨みを引き出します。
ぜひ、料理の隠し味としてお試しください!